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彼女は丘の上で空をひとり、見上げていた。
「どうして、ここにいるのだろう」
クリスマスのカウントダウンが終わり
宴ににぎわう街にいた。
ツイードのジャケットにサングラスをさして
やはりクリスマスににぎわう街に男がいた。
彼は天使だった。
人間として一生を勉強するために降りてきた。
彼に神様がくだした使命はただひとつ
「誰かを幸せにする」こと。
「この辺はなんか懐かしい」
その目の前に彼女はいた。
彼女は雪の中に立っていた。
輝いて、まるで天使のように見えた。
「愛しい気持ち」とはこういうものなのか?
彼女は何をここで待っているのかわからなかった。
でも、待たなくてはいけないのではないかと感じていた。
ここで待つことははじめてではないと思っていた。
彼女の目に「にぎわう街にいた男」が映った。
見知らぬ懐かしい感じの人。
「テントみたいだ?」「えっ?」「ほら、君の服。」
男はブティックのテントを指差した。
「僕はジャック。君は?」
「・・・私はマリリン。」
彼女は男を見て笑った。
「何がおかしい?」
「そのサングラス派手ね。でも嫌いじゃないわ。」
そう言って、ジャックのサングラスを自分の頭にのせた。
「歩かない?」
ジャックは彼女の手をそっと握った。
マリリンはそっと握り返した。
スノーフレイクの街角が続いている。
神様はさよならの代わりに記憶を消した。
お互い知らなかったのに、懐かしく感じる人がいる。
それは記憶を奪われて、まためぐりあったふたりなのかもしれない。
I want to be with you.
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